メール等、お返事遅れておりまして、大変申し訳ありません。
そろそろ、JBPですね!
滑り込みで、twitterに投稿したお誕生日のリュミオス小話を。
やたらとバタバタした一日だった。それもこれも予定外のサクリアの乱れがあったせいだった。とても疲れてやっと私邸に戻ったところ、腰を落ち着ける前に来客。解きかかった髪を直す気力もなくエントランスに向かうとオスカーだった。「何のご用です?」我ながら剣呑な台詞に遅れて苦笑。
彼は私の一人芝居に怪訝そうに眉を寄せてから「これ、やるよ」と蜜蝋を施した何かを私の胸に突き出す。「なんです?」私の問いに彼は応えず「あばよ」と勝手に踵を返す。部屋にも戻らず近場の応接室で封を破るとそれは詩だった。どこか懐かしい語調を感じてサインを確認すれば私のかつての家名。
膝と腰が勝手に抜けて、私は床に踞って、その詩を胸に抱いた。兄達のいずれかが、家を継ぎ、子孫を残し、そしてやがてこのような家人を産み出すに至ったのだろうか。分からないが酷く満ち足りた気分だった。翌日、よく休んで少し遅めに参内しオスカーに意図を尋ねた。
オスカーはいつものニヒルな笑みで僅かに歯を見せると書類に視線を戻して呟く。「特に意味はない」と。「そうでしたか」私はニッコリと笑って退室する。礼を言おうと思ったが止める事にした。水の執務室に戻る前に闇の方の処へ寄ると開講一番「昨日はお前の故郷の暦でお前の誕生日であったな」と告げられる。私は思わず言葉を失った。
リュミエールのお誕生日に。
『意外過ぎて素直に喜べぬ贈り物』