第一部 第二章より



その、カウチの一つに、リュミエールが横たわっていた。普段白い顔が、一層蒼白になり、周囲の闇の中で、そこだけ白く浮かびあがっているようだ。
目をつぶり、両手を腰の上辺りで組んでおり、その表情が苦しげでなかったら、まるで死んでいるように見えただろう。
『もう一日くらいは、こいつの顔だけは拝みたくなかったがな・・・。』
我ながら情けない言葉が、胸をよぎる。

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